失敗しない塗装

はじめに

手抜き工事という最悪の結果になった場合、一番損をするのは注文をしたお客様です。

それを回避するには、やはりお客様も細心の注意をする必要があろうかと思います。 いたずらに不安をあおるような事は言いたくありません。また人として、人を信用するということはとても 大切なことです。人を信用しないでは人間関係が成り立ちません。

業界ではお客様にいろいろ情報を与えると素人判断をし、不安をあおる、という意見もあります。 しかし当店では、お客様にできるだけ情報を与え、そこで判断してもらい、すてきな業者との出会いに役立ててもらおうと思っています。 そして、そのことが互いの信頼につながると考え、またお客様が“損”をしないよう心掛けることが業者の“徳”になると信じています。 

“適切な価格で良心的な業者”と“不適切な価格で未熟な業者”を見抜くのは大変な事だと思いますが、多少なりともこのサイトを参考にして“見極める”資料にしていただければ幸いです。                                         光信メンテナンス   代表 坂本

※この内容は、お客様に失敗をして欲しくないという一心で作成したもので、決して他の塗装業者や工務店などを誹謗・中傷するものではありません。

失敗しないための『見積り編』!
(ご依頼前の大事な時期です。余程の事がない場合、急がれる心配はないと思います。じっくりと時間をかけ業者を選んでください。)
じっくりと
その@ 見積りは合い見積りで。※複数の業者から見積りを取ること。
   なるべく2社以上から見積りをとれば,平均の価格が出ますし、何が原因でその価格になっているだろうという疑問が生じます。そのことで各社の考え方(仕事やお客様に対しての姿勢)がわかってきます。でもこのことで一番のメリットは他のライバル会社がいるということでデタラメな見積りが出来なくなり受注した工事に関して他の業者からも見られているという意識が生まれ手抜き工事が出来にくくなるということです。(これだけで悪徳業者は“やりにくーっ”となります)
そのA 価格だけの判断は要注意。


安いのはいいけれど

工事を高いか安いかだけで判断すれば大変なことになるかもしれません。なぜなら塗料の種類や工法によって価格は当然変わってきますので安いだけその手間ヒマが変わってくるかもしれないからです。 “まあ安いわっ”と飛びつかず慎重に検討しましょう!
そのB 見積りの内容をよく見る。
   見積りによく使われる“○○工事一式”というのは要注意です。これはどうせ素人にはわからないから・・・という業者の心理や何か言われた時にごまかせる・・・という材料にもなります。
そのC 合い見積りは正々堂々と。
   よくありがちなのは、「他社の見積ができたら連絡ください。必ずそれより値引きしますから・・・」など平気で言ってくる業者です。これでは後だしジャンケンと一緒で、合い見積もりの意味を無くす卑怯なやり方です。きちんとした見積りには大変な労力と費用を要します。値引きという言葉にグラっとするかも知れませんが、せめて同じ土俵での勝負をさせてください。値引き交渉はその後で・・・。
失敗しないための『見積り編』!

当然ながら、あらゆる現場の工事は職人さんの技術の良し悪しが、仕上がりの出来を決めます。また工事を依頼した場合、手順や材料・工法などは事実上、業者さんへの“お任せコース”です。

工事はご依頼後ですから、後戻りは出来ません。見積もり段階でしっかりとた判断をしてください。心が定まったら自分の判断を信じ、前を向いて結果を良くする方へ導きましょう。


よっしゃ

その@ 工事の時期について
屋根塗装工事は11月頃から2月3月の結露がひどい時期はなるべくしない方がよいと思ってます。 やはりなかなか乾きにくい時期ですから無理に強行しても良い仕事が出来ません。完全に乾いていない塗料面にはつきにくいですから。 ※当店では,原則として11月中旬から2月までは屋根の塗装(外壁は除く)はやらないことにしています。
そのA 施工手順について(下記内容は当店の作業手順で説明しています)
 作業は、洗浄→ケレン→乾燥→下塗り→縁切り(コロニアルの場合)→中塗り→上塗りの順です。
【洗浄作業】 
 仮設(足場や養生シート張り)を終え、まず洗浄作業から入ります。この洗浄作業がある意味一番 大切な工程です。なぜなら接着面が汚れていればせっかくの塗料が 付きにくくなり、将来ハガレやすくなるからです。悪く言えば一番手を抜ける作業でもあります。 ※当社は160〜200kg/cuの高圧にて回転式ノズル(通常ノズルより圧力大)を使用し徹底した洗浄をしています。  
【ケレン作業】
ケレンとは屋根の棟(むね)などの金属部(トタン部)のサビや汚れを落とすことです。新しい塗料をつきやすくするためサンドペーパー(紙やすり)などで削り取ります。その後錆止め塗料を塗ります。
【乾燥】                                
 次に大切なのは洗浄した瓦を完全に乾燥させることです。洗浄したばかりの状態や結露などで乾燥しきれてない状態では接着がうまくいきません。なるべくまる1日以上置くのが理想です。
※メンテナンス業という職業柄、屋根にのぼる機会が多いのですが、瓦を踏んだ瞬間「パリパリッ」と塗料面が浮いていたりしていることがあります。やはり十分な洗浄と乾燥が行われていればそんなことにはならなかったかも・・・。
【下塗り】

いよいよ塗装に入ります。
基材(瓦本体)の強化と塗装を付きやすくするためにシーラーを塗ります。
また次に塗装する上塗り塗料の吸い込み防止と、剥離(ハクリ)防止の効果もあります。

【縁切り(コロニアルの場合)】

縁切り部材(タスペーサー)を設置します。 コロニアル屋根材は塗装時に隙間をローラーなどで塗りつぶしてしまうことがあり、ある隙間から雨が侵入した場合抜け切れなくなります。その結果最悪は屋根の下地材まで腐食させる結果になります。それを防ぐ商品が「タスペーサー」なるものです。いいものがありますね。

【上塗り1回目(中塗りとも言う)】

シーラー乾燥を確認し、塗り始めます。さすがにこの上塗り1回塗りだけで終わる業者はいないと思いますが・・・・。

【上塗り2回目(仕上げ)】

 上塗り塗料の2回目です。

ムラがないように均等に塗ります。 通常この2回塗り(3回塗る場合もあります)の指定はメーカーの取説に書いてありますが、もし怠った場合、耐用年数に影響するなど塗料の性能を十分に発揮できなくなります。

当社は常に3回塗りです。
アップで見たら歴然です。
完成です。


知っておきたい!『手抜き工事編』
その@ 手抜き工事の種類
 @洗浄をちゃんとしていない。A下地処理をしていない。B十分な乾燥をしていない。C上塗りを2回していない。D塗料をごまかす(薄めたり、約束の塗料を使っていない)。Eコロニアルで縁切りをしていない(これは手抜きというべきか知識不足というべきか悩むところです。現在(いま)だに縁切りを知らない業者もいるのでは?)。
そのA 手抜き工事の結果

 単純に塗装がハガレたり浮いたりしてきます。早いときは半年くらいでハガレたりすることもあります。 また早いうちからツヤがなくなってきます。最悪は雨漏れが発生することがあります。これは作業上、不意に瓦を割ってしまったり、水抜き部分を塗料で埋めてしまったためです。

余談ですが、台風後の屋根の点検などで上ってみると、たまにパリパリと音がして屋根瓦の塗料が浮いている事に気づかされることがあります。

※屋根などめったに上らないし、遠目でしか見ないし、確認が難しいし…やっかいなものです。


ふ〜っ
そのB 手抜きになった原因

 原因にもいろいろあります。
それは@儲けの為わざと手を抜く業者。A元請(ハウスメーカー、工務店など)からの指示不足や予算によるもの。B知識不足(素人施工)によるもの。C単に面倒だから。D早く終わらせたいから・・・などがありますが、何にしろお客様はたまったもんじゃありません。
手を抜いても仕上がりは素人目にはほとんど変わりなくわかりませんし、結果がでるのは通常何年か経ってからですから。

どうしたらいいの?『防御策編』
その@ 見積り段階で判断
 基本的に依頼(発注)後の防御策は大変難しいと思います。そこで、見積り時に当パンフレットの知識で対応(質問等)していますと業者の良否が少しは分かってくるかと思います。お客様の質問に嫌がらず詳しい説明をしてくれる業者、面倒な顔をする業者など色んな側面が見れるかもしれません。できるだけ質問してみましょう。
そのA アフターに力を入れている業者を選ぶ
 すぐアフターに来てくれる業者は良い業者だと思います。なぜならアフターほど業者にとって利益にならない事はないのですから。小さなことでもすぐ駆けつけてくれる業者は単純に良い業者だと思います。アフターについての考え方を一度詳しく聞いて見ましょう。
そのB 第三者に依頼
 工事を依頼した後で何かおかしいと感じたら、信頼できる人(建築関係者)や業者(メンテナンス診断士等)に確認してもらうのも一つの手段でしょう。しかし信頼関係にヒビが入る恐れもあり、リスクも考えておかなければいけません。最後の手段として・・・。
最後に
 失敗しないために意識しておかなければならない事として@『自分の家は自分で守る』という気持ちA最低の知識は持つB価格だけに執着しないC何をどこまでするという明確な目的を持つ・・・など書けばいろいろありますが、日頃いろいろとお忙しいなか、簡単なことではないと思います。          
 業者との見積りや工事の打合せをするには、この『失敗しない屋根・外壁の塗装』の知識ぐらいで十分だと思いますのでご活用ください。  これからの塗装工事に何らかの手助けになれば…と思う気持ちが先走り、いろいろ失礼な文面また稚拙な文面になったかと思います。大変申しわけありませんでした。
 これからも業者と施主様が対等な信頼関係に立ってひとつのものを完成させ、大きな喜びと感動を呼ぶことを心から願っております。

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