保証について

「保証に関する考え方」について

昨今、保証に関するあらゆるトラブルが続出している現在ですが、それは建築関連業者があまりにも説明が不十分なまま保証を口にしている現状があり、誤解を招いていると考えます。
基本的に、リフォームや塗装など新築時から数年経ったものに付帯した工事を行った場合、既存の基材の劣化などに左右される可能性が高く、一概に保証をつけられるものではありません。
しかしながら高いお金を出してリフォームや塗装工事などを行ったお客様は何らかの『安心』を得たいと思われるのは至極当然の事です。

よくお施主様に「保証期間は何年だ」と聞かれる場合が多々あります。
塗装工事は自動車や家電製品などの工場内での作業と違い、塗装業者によって現場で塗装されて初めて製品となるものです。従って保証は使用塗料メーカーと塗装業者の連名という形が正しい形といえます。
しかし現実は大規模な現場に限られメーカーは戸建住宅などには保証書を出してはくれません。
なぜなら日本中すべての現場にメーカーが立会い保証をしていたのではいくら人数がいても足りないうえにその業者の技術や力量なども測りかね現場管理も出来ないからです。
したがって現実の品質保証は工事業者の責任でなされており、大規模工事(大型店舗等)に限り、元請さんと下請けさん、販売業者が連名で保証書をだすというケースが一般的と思われます。

当社では、明らかに塗料の品質や塗装の作業に起因する著しい塗膜欠陥が発生した場合に、メーカーなどと協力して原因を究明し、解決まで無償で再補修塗装をする期間を「保証期間」と定めています。


「耐用年数」について

通常、塗料を塗装してから、劣化して塗り替えが再度必要だと判断されるまでの期間を 「耐用年数」と位置づけています。
「一般的に塗膜を塗り変えなければならない状態にあるのは表面の塗膜が著しく劣化し白華(チョーキング現象)やクラック等が発生し、雨水等が浸入し得る状態」と考えます。

メーカーの耐用年数ではアクリルで5年、ウレタンで7年、シリコンで10年などパンフレットにも書いてありますが、保証年数はウレタン・シリコン以上で外壁5年、鉄部は現状の状態と塗装仕様・ケレン方法に応じて1年から3年というのが一般的です。
公共工事に至っては1年保証しか義務づけられていません(汚れや傷などの不可抗力、藻・コケなどは除外)。
また塗膜の保証に関し、法的な適用もなく公的機関の規格等は特に無く、現在まで塗料メーカー各社で独自の対応が現状です。

塗料はあくまで"半製品"であり、その塗料を用い施工することによって初めて"塗膜"という製品ができるからです。
たとえ高耐候性塗料といえども長い期間を塗り替え時と同様に保つのは不可能と言えますので、保証期間は、ある一定の期間に、明らかに塗料自体の品質や施工に原因があると認められた場合に限り補償するものであり、「塗料自体が何年もつか」というのは「耐用年数」と認識してください。

「保証」という名前の下に勘違いが生まれ、信頼関係まで失ってしまう可能性があります。
本来はこれらの事を総合的に考えて「保証期間」を話し合いで設定することがお客様との長年にわたる信頼関係を築くものと思います。

参考資料
外壁塗装 保証の誤解
http://www.ma-hou.info/index.html


平成23年11月28日 光信メンテナンス  代表 坂本卓也


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