建設サイトのコーナー(建築の歴史)




日本建築の特長はやはり木造作りです。
日本の気候は四季の変化に富んでいて日本文化と建築様式や技術に深く関わっています。


木造建築の歴史は古く、吉野ヶ里遺跡の高床倉庫(たかゆかそうこ)なども佐賀の気候に合わせ、湿気を防ぐための高床にし、風通しを良くした構造になっています。

また、有名な寺院の五重塔は木造建築技術の典型で斗拱という屋根を支える木組みは地震や強風による横からの運動エネルギーを組み合わせた木と木の摩擦による熱エネルギーに変換し、 エネルギーを分散させ、和らげるように工夫されています。
それらの技術や様式は、遣唐使が廃止された894年頃から中国的文化の日本化が始まり日本独特の建築文化が発達したと言 われています。


第二次大戦後のアメリカ式生活様式が取り入れられるまでは、日本式木造建築の絶頂期であり地震や災害に強い構造と西洋的なきらびやかな装飾を排除したシンプルかつ威厳のある佇まいを極めていました。

しかし、現在は西洋文化の流入に伴いアメリカ的な建築様式が取り入られ、伝統的な木造建築様式に取って代わった状況になっています。

大戦後の復興はまさに質より量の時代で低コストの大量生産型が幅を利かせました。
現在では高気密、高断熱をうたい文句に従来の木造建築が持つ、土壁の吸湿性や耐火性、木柱などの伸縮性や通気性など失われつつあります。


木造建築は耐火性には弱く、先の阪神・淡路大震災で多くの木造建築が倒壊し焼失したとされますが、被災状況の研究とともに適切な構造をした木造建築や寺院などは地震に十分耐える事が判ってきています。

これからの建築構造は、すでにつけが廻ってきたスクラップアンドビルドがもたらした環境問題や、防音、耐火性、省エネなどの高気密性建築、 そして教育問題などを含めた反省が必要ではないでしょうか。

先人の伝統的な知恵の奥の深さを知りこれからの家づくりに活 かしていきたいものです。


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